血中脂質は低い場合も動脈硬化になりやすい

血液検査の結果、例えば血中脂質のうち中性脂肪が基準値より低いと低くて良かったと誤解をする人がいます。中性脂肪は体内に蓄積された余剰エネルギーで、蓄積した量が多いと肥満の心配がありますが、少なすぎると体の機能がスムーズに働けなくなります。

 

食事から摂取した栄養のうち、ビタミンAやEなどの脂溶性のビタミンは、中性脂肪がなければ体内に運べなくなります。脂溶性のビタミンは免疫力や血行促進に必要な成分なので、体内に不足すると倦怠感や息切れ、動脈硬化を起こしやすくなります。血中脂質のなかの中性脂肪値は、多すぎれば肥満や成人病のリスクが高くなりますが、低すぎても成人病のリスクがあります。健康的な生活のためには、血中脂質は正常値の範囲内を維持することが大切です。

 

血中脂質のひとつである中性脂肪が低い原因のひとつとして考えられることは過度なダイエットです。油抜き、ローカーボなど極端に偏った食事を続けていると、内臓や活動に必要なエネルギーが不足します。最悪の場合には栄養失調に陥ることもあるので、ダイエット中でもたんぱく質やビタミン、ミネラル類はバランスよく食べることが大切です。

 

また肝機能障害や甲状腺の病気が原因で著しく中性脂肪が低いことがあります。肝臓の機能が低下すると、食事から摂取した脂質を中性脂肪に出来なくなります。中性脂肪値が低く肝機能検査の数値も異常な場合には、肝臓の機能が悪い可能性が高いです。

 

甲状腺の病気があると、甲状腺ホルモンの分泌が異常になって新陳代謝が活発になります。新陳代謝が活発だと中性脂肪はエネルギーとして消費されてしまうため、中性脂肪値は低くなります。たくさん食べていてアスリートのような運動をしていないのに、中性脂肪値や体重が減少している時には注意が必要です。